満腹を目指して出塁するぞ~! オリックス紅林弘太郎内野手(20)が決勝6号2ランで今季最多の貯金4を導いた。

同点の5回2死三塁。ソフトバンク2番手泉の151キロ直球を右翼のホームランテラス席に運び、「いい感じでした」と会心の笑顔を見せた。

20歳の育ち盛り。今一番うれしいのは「出塁」だという。「四球でも1回、塁に出たら1キロ(体重が)減ると思ってる。だから、2回出塁したら、めちゃめちゃ食っていいみたいな感じです」とユニークなカロリー計算法を明かす。

ベスト体重は「97~100キロ。今は97・5キロぐらい」。100キロまで余裕があり、2出塁したこの日は、2・5キロ分のご褒美が食べられる。「いつもご飯はどんぶり一杯。1回塁に出たらラーメン追加。2回塁出たらご飯2杯目いくみたいな感じ」。では肝心の決勝弾のご褒美は? 「いやいや! 1発だったらそのまま(本塁に)かえってきちゃうんで」。なんと、本塁打は0査定。「ご飯を食べるために野球やってます!」と愛嬌(あいきょう)たっぷりに笑った。

中嶋監督は愛弟子の一撃に「打ったの…? 打ったか」とはぐらかしてから、笑顔でたたえた。「しっかり高めの真っすぐを狙って打てた。1発で仕留めたのは大きいと思います」。

2位ソフトバンクとの直接対決で1ゲーム差に接近した。首位西武も2・5差の射程圏。大食いで有名な紅林のもうひとつの自慢は「足のサイズ」で29・5センチある。スケールの大きい若武者が逆転Vロードを引っ張る。【真柴健】

○…選手会長の吉田正が、4月30日西武戦以来、今季2度目の1試合2発で白星を呼び寄せた。3安打猛打賞で打率を3割2分2厘まで引き上げたが、「まだまだ、もっともっと打てるように努力します!」と慢心はない。中嶋監督は主砲の2発に「すごい当たりでした」と賛辞を送った。

○…先発した竹安が5回104球5安打3失点の粘投で、今季2勝目をつかんだ。味方が初回に2点を先制したが、直後に3失点し「立ち上がりのところがすべて。バッター陣に感謝しかありません」と本人は反省を述べたが、中嶋監督は「立ち上がり、いつもの腕の振り、コントロールじゃなかった。そのあとは、しっかり修正してくれました」と評価した。

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