西濃運輸(大垣市)が4-3でNTT西日本(大阪市)に競り勝ち、14年以来12年ぶり2度目の優勝を決めた。佐伯尚治監督(43)は選手時代に続く日本一を達成した。橋戸賞(MVP)は今大会3本塁打の西濃運輸・前野幹博外野手(31)、久慈賞(敢闘賞)は準決勝で完投したNTT西日本・浜崎浩大投手(36)が受賞した。
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選手たちの手で3度宙に舞った。西濃運輸の佐伯監督は「選手としても日本一になりましたが、監督での優勝はまた全然違ううれしさがあります。選手を信じて、我慢し続けてよかった」とうっすら涙を浮かべた。
最終回は1点差に詰め寄られた。なおも1死二塁の一打サヨナラのピンチで、マウンドに送り込んだのは35歳の山下大輝投手(35)だった。「酷使が続いていた投手陣の中で、最後は一番経験があり、それだけの準備を重ねてきた山下に託した。これでダメなら仕方ないと腹をくくった」と振り返った。
12年前。エースとして橋戸賞を獲得した佐伯監督にとって、優勝をともに味わった唯一のメンバーだった。強固な師弟関係で結ばれた山下は、緊迫の場面でも強い気持ちで腕を振り、最後は得意のツーシームで空振り三振。腰のあたりで拳を強く握りしめた。
「前回優勝した時の佐伯さんのガッツポーズを何回もVTRで見てきた。自分もこういう場面で投げたいと思っていたけど、まさかこのマウンドに立てるとは思わなかった。任せてくれた監督の気持ちに応えたかった」と感無量の表情。12年分の思いを最高の舞台で結実させた。【鳥谷越直子】



