無傷の12連勝でリーグ制覇にたどり着いたソフトバンク前田悠伍投手(21)の活躍を、大阪桐蔭の恩師、西谷浩一監督(57)も驚嘆しながら見守った。「いつかはそうなってほしい」と願ったプロで勝てる投手に、3年目でたどり着いた。球団の育成法、打線の援護に深く感謝しながら、高校球界屈指の名将が前田の成長に込めた思いを語った。
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無傷の12連勝でリーグ制覇にたどり着いたソフトバンク前田悠伍投手(21)の活躍を、大阪桐蔭の恩師、西谷浩一監督(57)も驚嘆しながら見守った。「いつかはそうなってほしい」と願ったプロで勝てる投手に、3年目でたどり着いた。球団の育成法、打線の援護に深く感謝しながら、高校球界屈指の名将が前田の成長に込めた思いを語った。我が教え子ながら目を見張らずにはいられない活躍だった。「びっくりするくらいの成績です。今年に限っては」と甲子園最多75勝監督もため息をもらした。
高校生レベルでは、球威も球速も制球力もけん制を含めた守備力も一級品。ストイックな姿勢といい、手のかからない投手だった。
だが、そこで完結させたくはなかった。「大きな視野を持たせたい」。高校2年秋の新チームスタート時、主将に指名した。例年は選手間投票も決め手になる。前田悠には1票も入らなかった。
人望がなかったわけではない。2年生のセンバツ優勝投手。「大エース」の認識はチーム内で一致していた。ただ「主将」という見方はなかった。実は西谷監督にも意中の野手がいたが、主将をさせるにはその時点では荷が重いと判断。下級生の頃から主戦投手となった前田悠の経験値、「エース」の枠を超えるようにと願い「前田主将」を決めた。選手間投票ゼロの主将指名は初めてだった。
「たぶん最初はしんどかったと思います。毎日毎日呼び出されて、どうなんだって言われるのが。今までは自分の投球の話しかしたことなかったのに、8割、9割、チームのことを言われるんで。それでも、いつか役に立つときは来ると思っていたので」。当時の苦労は、プロ3年目での不動のローテーション投手につながっていった。
来年は11球団が「前田解剖」に注力してくる。「それの上をいってくれる子だと思ってます」。何よりの称賛だった。【堀まどか】



