とんでもない魔境の地に迷い込んだみたいだ。初海外出張、さっそく練習日。米フロリダ州マイアミのローンデポパークはMLBスターたちがゴロゴロいる、とんでもない場所だった。
日本、ベネズエラ、ドミニカ共和国、韓国が練習日となったこの日、1つ自らにミッションを課した。ベネズエラ代表の主将でオールスター9度のレジェンド、サルバドール・ペレスにプレゼントを渡すこと。東京ドームでひいた「ガチャガチャ」でペレスの缶バッジが当たり、たまたまバッグの中に入ったままという形で日本からマイアミまで持参していた。
時間はわずか一瞬。MLBスター相手に失礼を承知で、こんなチャンスはないと思って会見後に直撃した。近づくとすぐに「今はダメなんだ」と手で制された。ただ「プレゼントフォーユー」と缶バッジを見せると、表情を変えて「オー、センキュー」と笑顔で受け取ってくれた。さらに向こうから求められてのグータッチ。優しい人柄を垣間見た気がした。
球場地下の通路は常にスーパースターがふらっと歩いている。大谷超えのメジャーリーグ最高額でメッツ入りしたドミニカ共和国のフアン・ソトは普通にメディア陣に紛れて私服で歩いていたし、日本大好きなフリオ・ロドリゲスは「身勝手の極意 兆」と日本語で書かれたドラゴンボールのTシャツで球場入りしていた。
打撃練習を見ればプホルス監督にタティス、ゲレロ、マチャドがずらり。でも日本が世界一になるためには、この怪物たちを倒さなければならない。この日に乗ったウーバーの運転手はドミニカ共和国出身で「日本は強いけど、今回のドミニカ共和国は最強だよ。運が悪かったね」と笑顔であおられた。難しい戦いになることは間違いないが、最強軍団を倒して頂点をとる未来が見たい。【小早川宗一郎】

