「プロレスの月曜日」では、さまざまな企画でプロレスラーの魅力に迫ります。初回に登場するのは、新日本のYOSHI-HASHI(36)。入場時に持つ如意棒について、由来から作り方まで詳しく聞きました。【取材・構成=高場泉穂】


如意棒を手に入場するYOSHI-HASHI
如意棒を手に入場するYOSHI-HASHI

-棒を持ったのは12年からですよね。きっかけは

当時、中国っぽい感じのコスチュームを着ていて、中邑(真輔)さんに「如意棒とか合うから持ったら?」と言われて。

-デザインは誰が

デザインも作るのも自分でやってます。最初、どんな素材を使えばいいか分からなくて東急ハンズの中をいろいろ見てたんです。そしたら、園芸コーナーにこのアルミ(?)のパイプがあって、さらにその周りを見てたら、先っぽにぴったりの丸い木の素材があったんですよ。たぶんカーテンレールに使うやつです。合わせたら、ぴったりで。パイプは売ってるのは2メートルぐらいで、店で切ってくれるんですよ。

-どこで製作しているんですか

自宅の外、はらっぱとかで天気のいい日にやってます。塗装もスプレーで3度塗りぐらい、銀がみえなくなるまで。棒と先の丸いのを接着剤で付けるのも、最初は汚かったんですけど、分かりづらくなるよう改良して今に至っています。今使っているので、5、6本目ですね。作り方教えていいのかって? 作ったら、いいんじゃないですか。

-何色かありますよね

気分ですね。黒と赤とモスグリーン。いまは黒。


「如意棒」を手にポーズを決めるYOSHI-HASHI
「如意棒」を手にポーズを決めるYOSHI-HASHI

-今後試合で使う予定は

あるかもしれないですね。最初のほうは試合でも使ってたんですけど、BULLET CLUB(バレットクラブ※新日本のヒールユニット)ができてから逆にこの棒を取られて殴られることが多くて。金属なんで、めちゃくちゃ痛いんですよ。それでだんだん使わなくなって、いまは入場の時だけです。もともとは目印になればという思いがありました。初めて試合を見に来た人は、選手のことを知らないじゃないですか。相撲で変わったまわしをつけた力士を覚えるように、ぱっと見、棒を持ってる選手と。撮影会の時は、よくファンの方に持たせて写真を撮っていますが、喜んでくれる人もけっこういますね。

-何と呼んでますか

棒です。名前はつけてないですね。如意棒ではありますが、おれは棒って呼んでます。正式名称は、どうなんですかね。

◆YOSHI-HASHI 1982年(昭57)5月25日、愛知県東郷町生まれ。07年に新日本に入団し、08年7月6日の後楽園大会内藤哲也戦でデビュー。11年からCHAOSに加入。12年1月に現リングネームに改名。18年9月の神戸大会でのアクシデントで左肩を負傷。19年1月に復帰した。180センチ、102キロ。血液型O。

◆棒のサイズ

 長さ 163・5センチ

 重さ 760グラム


往年のレスラー入場

タイガー・ジェット・シン(左)のサーベルと上田馬之助の竹刀
タイガー・ジェット・シン(左)のサーベルと上田馬之助の竹刀
ブルーザー・ブロディ
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