「浪速のプリンス」が、勝負の世界前哨戦に挑む。ボクシングの日本スーパーフライ級王者・石田匠(24=井岡)が4月17日、エディオンアリーナ大阪第2競技場で、船井龍一(30=ワタナベ)と5度目の防衛戦に臨む。

 石田は、小6からボクシングを始め、09年2月にプロデビュー。14年8月に17連勝で現王座を獲得した、172センチの右ボクサーファイターだ。世界3階級王者の井岡一翔や元WBA世界ミニマム級王者の宮崎亮らと同じジムで、スパーリングパートナーを務め、1歩ずつ着実に力をつけてきた。高速ジャブと右ストレートが武器。スピードあるワンツーを軸に、攻撃のバリエーションも増やしてきた。それも、目標の世界戦の舞台に立ち、ベルトを巻くため。「世界しか考えてない。必ず世界王者になります」。井岡と同じように、心拍数を最大限に上げるため、サンドバッグを相手にパンチを繰り返し、練習後はぶっ倒れるほど厳しい鍛錬も積んできた。

 昨年大みそかの4度目防衛戦では、同級5位の大塚隆太を4回TKOで下した。強烈な左ボディーで戦意を喪失させ、一気の連打で勝負をつけた。「チャンピオンらしい圧倒した試合をしたかった。KOできて良かった」と満足し「日本タイトルは卒業したい。上のステージでやりたい」と世界戦を熱望。そんな石田の成長を認める井岡一法会長も「次にきっちり勝てば、世界戦をやらせる」と約束。それだけに、5度目の防衛戦は負けられない。

 「プリンス」の愛称通り、端正な顔立ち。サッカーのブラジル代表FWネイマールのような甘いマスクで、世界ベルトを手にすれば女性ファンの急増は必至だ。その顔にも、デビュー21連勝中の戦績にも傷をつけず、世界戦の切符をつかみ取る。【木村有三】