同級王者小野心(35=ワタナベ)が8回TKOで初防衛に成功した。同級1位加納陸(20=大成)を迎え撃ち、序盤から攻勢で8回に接近戦での連打でダウンを奪った。立ち上がってきたがさらに連打を浴びせてレフェリーがストップ。8回2分46秒TKO勝ちした。

15歳差ながらも、ともに2年前の世界挑戦経験者の対決だった。小野が序盤から左ストレートをクリーンヒットさせ、接近戦でもボディーを効かすなどで優勢に試合を進めた。

6回には左目の上をパンチ、前頭部をバッティングでカットした。8回にも偶然のバッティングで、加納がスリップダウンした。一時休憩を与えられたが、小野にセコンドがゴーサイン。小野も「弱気になっているのが分かった」と、再開後にラッシュして仕留めた。

敵地の試合が多く、後楽園ホールでは4試合ぶりだった。「久しぶりで応援も多くうれしかった。勝ててホッとした。少し強くなって帰ってこられた」と安堵(あんど)した。相手は18歳で世界挑戦した。小野は2度挑戦している。渡辺会長から「キャリアの差」と言われて「素直にうれしい」と笑みがこぼれた。