フェザー級ランキング15位ヤイール・ロドリゲス(26=メキシコ)がUFC記念興行を劇的な勝利で締めた。メインイベントで「コリアンゾンビ」の愛称を持つジョン・チャンソン(31=韓国)との同級5分5回に臨み、試合終了間際の5回4分59秒、右ひじ攻撃でKO勝ちを収めた。

ハイキックや回し蹴りなど派手な技を繰り出したロドリゲスは落ち着いた様子で的確にジャブを当てて有効打を稼ごうとしたチャンソンと一進一退の打撃戦を繰り広げた。最終5回、残り10秒で最後の力を振り絞って打ち合いに挑むと、数発の応戦後、ロドリゲスが頭を下げた。すると前に出てきたチャンソンに対し、下を向いたまま右ひじを上げる攻撃が顔面にクリーンヒット。そのまま失神に追い込み、KO勝利を挙げた。

93年11月のUFC1大会が開催された同じ米デンバーで開かれたUFC創設25周年記念興行。そのメインで勝利を挙げたロドリゲスは「最高の気分だ。とにかくありがとうと言いたい。家族と友達がみんな来てくれているんだ」と達成感いっぱいの表情を浮かべた。次戦の相手についてはマッチメーカーのショーン・シェルビーやデイナ・ホワイト社長に任せる姿勢を示した上で「用意してくれる相手なら誰でもいい。最終的にはタイトル挑戦にたどり着けると思っている。ここから先、オレが考えないといけないのは自分の時間を常にハッピーに過ごすことだけ。世界最大の企業で自分の大好きなことができるなんて、感謝しかないよ。ありがとう、コロラド。みんな、愛しているぜ」と喜びに浸っていた。