ボクシング世界王者の元トレーナーが、31日のRIZIN14大会(さいたまスーパーアリーナ)で元5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(41=米国)と戦う那須川天心(20)の可能性に太鼓判を押した。那須川は18日、所属ジムで練習を公開。ミット打ちの相手を務めた元帝拳ジムトレーナーの葛西裕一氏(49=用賀ボクシングジム グローブス代表)から、その才能を絶賛された。
那須川のパンチが、葛西氏のミットに突き刺さった。時折見せる右からの裏拳のようなジャブや、急に前にジャンプして打ちおろす左ストレート。スピードと、軽快なステップワークは、メイウェザーとの対戦が決まった1カ月前より、格段に進化していた。
帝拳ジムで、元WBC世界スーパーバンタム級王者西岡利晃、元WBC世界スーパーフェザー級王者三浦隆司らを育てた葛西氏が3分でふらふらになるほどの威力だった。「ボクシング界じゃ、『メイウェザーとやるなんてふざけるな』という感じですけど、ボクは天心は恥ずかしくないレベルにいると思う。天心はまだ負けてないし、可能性はある」と太鼓判を押した。
那須川は、メイウェザー戦が決まると、2日から2週間、米ラスベガスで本格的にボクシングの練習を積んだ。元世界3階級制覇王者ホルヘ・リナレスのジムで、リナレスと毎日4、5回のスパーリング。葛西氏は「ハンドスピードではメイウェザーより上」と評価。リナレスの顔面にパンチも当てたという。
スパーリングを終えた那須川は「KOで倒すというよりまず当てること。当たれば、階級に関係なく倒れるパンチを持っている」と自信をのぞかせた。メイウェザーがことあるごとに「エキシビション」と強調することに「自分の中では逃げてるんじゃないか」と挑発した。
葛西氏は「那須川の特長は頭の回転の速さと吸収力、そして動体視力。試合中に、メイウェザーのリズムをどれだけ吸収できるか。天才的な動体視力でどう危険を察知できるか」とポイントを挙げ、中学時代から教える愛弟子に期待を寄せた。【桝田朗】

