メキシコ帰りの遅咲きが敢闘賞を獲得した。遠藤健太(34=帝拳)は10歳下の岡田翔真(24=木下姫路)に、初回から的確なパンチを打ち込んでペースをつかんだ。2回にカウンターの左ストレートでダウンを奪うと、カウント途中でレフェリーがストップ。2回40秒TKO勝ちで、全日本新人王を獲得した。
きれいに一発で決めた。「練習がそのまま出た。相手が来るのをさばいて、カウンターは狙い通り。体が勝手に動いた」と笑み。本田会長から左足に重心を乗せるように指導を受けていた。その成果でもあった。大和トレーナーは「初めてボクシングした。きょうは102点」とほめた。
高校を卒業すると荷揚げの仕事に就いていた。27歳で「人生は1回。このまま普通に終わっては。何か頑張ってみたい」と思うようになった。空手の経験があり、パンチ力に自信があったことで、ボクシングがひらめいた。自宅近くにあった奈良の大和ジムに通い始めた。
その後、周囲の勧めもあって、メキシコでプロボクサーを目指すことにした。メキシコ市で元日本ランカーが経営する日本料理店で働きながら、アマで6勝(6KO)1敗の戦績を残した。そこへ世界挑戦経験もある佐々木基樹が遊びに来て、帝拳ジムを紹介された。方向転換して、昨年9月に帰国して入門した。
2月のプロデビューから3勝(2KO)1分け。東日本新人王では同級に出場は2人で、決勝も引き分け勝者扱いでの新人王だった。2戦で敢闘賞に「いいんですかね、もらっちゃって」。半信半疑だったが日本ランキング入りも確定。「富士山の5合目。行けるとこまで行きたい」と、34歳は意気盛んだった。

