ボクシング漫画「はじめの一歩」の冠大会開催が、26日に都内で発表された。連載30周年記念大会として、主人公の幕之内一歩が主戦場としたフェザー級で、A級トーナメントを開催する。

12日に発表した元世界王者山中慎介の名を冠したバンタム級に続くトーナメント第2弾。同じく優勝賞金100万円を国内A級8選手で争い、東京・後楽園ホールで予選は6回戦で8月27日、11月の準決勝から8回戦で、来年2月に決勝となる。

JBスポーツジムでの会見には、漫画の作者でもあるジムの森川常次会長も出席した。5月には井上尚弥が英国でのWBSS(ワールドボクシングスーパーシリーズ)準決勝が注目される。森川会長は「私も光栄なこと。WBSSの日本版のようで、すばらしい企画の大会。やはりトーナメントが一番盛り上がる。ガツガツした選手に出てほしい」と熱戦を期待した。

「はじめ-」は89年に週刊少年マガジンで連載が始まり、週刊誌の長期連載ランキング4位で、累計発行部数は9400万部を超える。元世界王者の田口良一、小国以載ら、この漫画がきっかけでボクシングを始めた選手も多数いる。森川会長はボクシングの魅力について「試合が一発で終わり、ルールも分かりやすく、シンプルなのがいい」と話した。

主催するDanganの古沢代表は「会場には来たことのないような、広いファンに興味を持ってもらい、盛り上がってもらえれば。日本王者前の選手らに積極的に参加してもらい、名前を売ってほしい」と趣旨を説明した。優勝者には世界ランカーと対戦のチャンスを与える計画という。6月10日まで出場者を募集する。

森川会長からもアニメの音楽を流すプランなどが提案されている。優勝者にまつわる記念品贈呈や会場内での企画も検討中で、「はじめの一歩祭」をイメージしている。