キックボクシング界の神童、那須川天心(21)が、世界の頂点に立った。ワールドシリーズ2019 58キロ以下級トーナメント決勝で、ISKAムエタイ世界バンタム級王者・志朗(26)を3回、3-0判定で破り優勝した。

那須川は、1回から積極的に前に出て、志朗にプレッシャーをかけた。2回には、ホールディングで志朗にイエローカードが出た。3回には那須川が右ストレートの直後に、胴回し回転蹴りを見せるなど、最後まで攻め続けたが、KOは見られなかった。試合後那須川は「パッとした試合は見せられなかったけど、技術の高い攻防で、1つ気を緩めたら相手にやられる試合だった」と試合を振り返った。

さらに、続けてK-1ワールドGPスーパーフェザー級王者の武尊(28)に対し「みなさんの声に応えるのが選手だと思いませんか。ボクは逃げも隠れもしない。正式な話をください。オレは待っています」と対戦を呼び掛けた。那須川は、14年7月にプロデビューしてキックボクシングでは33戦33勝。総合格闘技なども加えると、38戦無敗で初の世界トーナメント制覇となった。優勝したことで、賞金1000万円を獲得した。