ボクシングWBC世界バンタム級暫定王者井上拓真(大橋)が前WBC世界同級王者ルイス・ネリ(メキシコ)と対戦する可能性が出てきた。

23日(日本時間24日)にメキシコ・カンクンで第57回WBC年次総会が開かれ、ランキング会議で同階級の指名試合ついて決定した。バンタム級では11月7日、さいたまスーパーアリーナで開催される井上拓-正規王者ノルディーヌ・ウバーリ(フランス)の勝者が、11月23日に米国で予定される同級1位ネリ-同級5位エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)の勝者と指名試合を行うことを決めた。

ネリは18年3月、山中慎介との試合前日の計量で、体重超過して王座を剥奪。WBCによる6カ月の出場停止処分が解除された後に再起4連勝を挙げているものの、現在も日本ボクシングコミッションからは日本での活動について永久停止の処分を受けている。井上拓が所属する大橋ジムの大橋秀行会長は「まずは11月7日の王座統一戦に集中しています。勝ってから考えます」と説明した。

ネリと対戦するロドリゲスは5月のワールド・ボクシング・スーパーシリーズ準決勝で井上拓の兄尚弥に2回TKO負けを喫し、IBF王座から陥落。井上拓が王座統一に成功すれば、ネリかロドリゲスという日本人ボクサーに縁のある世界王者経験者との防衛戦が待ちかまえることになる。