多田悦子と宮尾綾香の世界戦は引き分け 王座は空位

<プロボクシング:WBO女子世界ミニマム級王座決定10回戦>◇28日◇東京・後楽園ホール

元女子世界王者対決は引き分けに終わった。元WBO同級王者多田悦子(38=真正)と元WBAアトム級王者宮尾綾香(36=ワタナベ)が対戦。ともに決定打にかけて判定となり、ジャッジの採点は三者三様の1-1。多田は4度目、宮尾は2階級制覇で3度目の王座返り咲きはならず。王座は空位のままとなった。

サウスポーの多田はワンツーで攻めていった。ペースを握ったかに見えたが、もう一つ踏み込めない。宮尾は足を使いながら前に出ていく。左右フックにボディーと接近戦では優位に攻めた。ともに決定的な場面は作れずに優劣はつかなかった。

多田は2カ半月前にダッシュで右太ももを肉離れした。会長らにも伝えずに、急ピッチで仕上げた。「勝ったとは思ったが、一番不細工な試合。怖くて足にも力が入らず、ごまかしの戦い」とうなだれた。「勝って引退するつもりだった。この状態では再戦とかは。申し訳ない。少し考えたい」と引退の可能性も示唆した。

宮尾もガックリ肩を落としていた。右のオーバーハンドに、上下の打ち分けなどで試合は作戦通りに運んだ。「行けと言われたが、当たって満足して、攻めきれなかった」と悔やんだ。昨年9月の王座統一失敗以来の再起戦で王座奪取ならず。今回は階級を上げての挑戦だったが「できれば再戦で決着をつけたい。チャンスがあるならどこでも」と雪辱を期した。