プロレス界でデスマッチの独自路線で人気を博す大日本プロレスも、新型コロナウイルスの感染拡大で苦境に立たされている。

ほとんどの団体が中止している興行をあえて決行。中止を余儀なくされることもあり、開催できても観客はまばらだ。団体の創始者で会長のグレート小鹿(77)に聞いた。

-興行の現状は

小鹿 3月26日に熊本でやったけど、あんまり人が来なかった。27日の広島は県から中止命令が出た。29日の名古屋も中止した。

-感染防止の対策は

小鹿 国や都道府県の首長の指示を守りながら、会場の管理者とコミュニケーションを取ってやっています。会場にアルコール消毒液やマスクを置いたり、3つも4つも大きな扇風機を回して換気したり。お客さんが指示に従ってくれるので幸せだと思っています。

-興行は続ける

小鹿 「今日は休みで来月からやります」なんてことはボクらはできない。会場は半年前から押さえてあるし。やってもお客さんは入らないし中止も厳しい。引いても前に進んでもダメということなら、引いてしまうとみんながしょんぼりする。

-自粛要請も出ている

小鹿 日本人だから日本政府の言うことは聞きたい。でも40人以上いる従業員をどうするの。ボクらは彼らを食わしていかないといけない。国の言うことを聞いて、最高の準備をして決行しますよ。

-小鹿さんは何を

小鹿 ボクは地方へ営業に回っています。3月31日は金沢に行ったけど、観光客が思ったより多くてびっくりした。

-4月28日で78歳になる

小鹿 ボクは元気ですよ。今月78歳になって、5月31日には新潟プロレスの長岡大会で新潟タッグ王座の防衛戦が予定されています。そこで防衛に成功したら、ギネスブックに最年長防衛記録の申請をしようと思っています。【聞き手・桝田朗】