プロレス界のレジェンド、アントニオ猪木氏(77)が30日、デビュー60周年を記念した会見を都内のホテルで行った。

1960年9月30日の大木金太郎とのデビュー戦(東京・台東区体育館)から60年となり、9月30日から来年9月29日の1年間を「アントニオ猪木デビュー60周年記念イヤー」と位置付け、書籍や、ブルーレイBOXの発売、イベントなどを行っていくことが発表された。

猪木氏は、シルクハットをかぶり、赤いマフラー姿で登壇すると「元気ですかー!」とあいさつした。新型コロナウイルスの感染拡大を考慮し、報道陣のみの会見となったが「猪木が世界に向けて『ばかやろー!』と言う時期がくると思う。もう少し元気をつけて、暴れ回ってやろうと思う。コロナが解禁になれば、もう1度、世界に飛び出していきたい」などと熱い思いを語った。

菅新政権の発足について質問されると「コロナで踏んだり蹴ったり。誰に『すが』ればいいんだろう。アイムソーリー。菅さんに期待したい。地球規模で物事が考えられるリーダーが誕生してほしい」と笑いを誘い、最後は、得意の「1、2、3、ダー!」で締めくくった。

会場では著名人からの祝福のビデオメッセージが流され、大橋ボクシングジムの大橋秀行会長は、10月31日(日本11月1日)に米ラスベガスで防衛戦を控えるWBA、IBFバンタム級統一王者井上尚弥とともに登場。井上は「ラスベガスでの防衛戦は、卍(まんじ)固めで防衛します」とジョーク交じりにコメントした。

RIZINの榊原CEOは「私は現在のMMA(総合格闘技)の隆盛は猪木会長が現役時代に取り組まれた異種格闘技戦にあると信じています。我々はRIZINという新しい舞台を作りだし、猪木会長の戦いのムーブメントを継承できるようにチャレンジしています。RIZINの会場で『元気ですかー!』とあいさつしていただきたい」。

格闘技界からは、K-1のピーター・アーツ、新日本プロレスのオカダ・カズチカ、WWEの中邑真輔、大物プロレスラーの坂口征二、藤原喜明らも登場。大相撲の横綱白鵬、古舘伊知郎、明石家さんまらもメッセージを送った。