メインの敗者髪切り金網デスマッチは、マサ北宮(32)が中嶋勝彦(33)に勝利した。

試合は終始劣勢だった。ロープの外に囲われた金網に頭をぶつけられ、前後から強烈な蹴りを何度も浴びた。さらにリングから約2メートルの高さから強烈な飛び蹴りを食らってもん絶。額から流血しながらも、執念で立ち上がり、戦い続けた。30分を超え、ふらふらになりながらも、中嶋をジャーマンスープレックスで豪快に投げ飛ばし、そのまま押さえ込んだ。

勝利後、レフェリーからはさみを受け取ると、椅子に座り込んだ中嶋の髪を豪快に切り裂き「イヤ~」と叫びながら左手を高々と突き上げた。その後さらにバリカンで刈り、中嶋をにらみつけながらリングを降りた。バックステージでは怒りが収まらず「あいつとの因縁はなくならない」と戦いが終わっていないことを示唆した。

発端は5月31日後楽園大会。中嶋と獲得したGHCタッグ王座の初防衛に成功した北宮は、試合後に中嶋を襲撃。「10年前入門した時からテメエのことが嫌いで嫌いで、大嫌いだったんだよ」。11年健介オフィスに入門時から切磋琢磨(せっさたくま)してきた相手と縁を切った。さらに金剛のリーダー拳王にも「世話になったな」とユニットからの離脱を決意。翌6月1日の会見で金網&敗者髪切りマッチを要求した。

師と仰ぐ故・マサ斎藤さんの魂を受け継ぎ、16年に改名。今年4月には武藤の持つGHCヘビー級王座に挑戦し、敗れるも、勝利寸前まで追い込んだ。武藤からも「名前を受け継いでもいい。本当に強くなった」と認められ、成長を実感した。

セコンドに誰もいない中“1人”で戦い抜いた北宮。「返上するつもりはない」と語っていたタッグのベルトは、両者がそれぞれ持ち帰った。「(片方の)ベルトは俺の手元にある。まだまだだ」。両者の遺恨はこれからも続いていく。【松熊洋介】