プロボクシングWBA世界スーパーフライ級王者井岡一翔(34=志成)が12度目の大みそか決戦に向け、29日に都内で調印式に臨んだ。

31日、東京・大田区総合体育館で同級6位ホスベル・ペレス(28=ベネズエラ)との初防衛戦を控え、両者が対面。WBAスーパーバイザーのホセ・オリバー・ゴメス氏の立ち会いのもと調印書にサインし、タイトル戦が成立した。またグローブチェックもおこなわれ、井岡はえんじ色の日本製、ペレスは青色のメキシコ製を選択。両者は求めに応じて約15秒間、フェースオフ(にらみ合い)も展開した。

今年も井岡がボクシング界の大トリを務める。今年はTBS地上波ではなく、ABEMAの無料生中継となったが、23年のボクシングを締める役目を担う意識はある。「今年もまず、試合ができること、チャンピオンとして12度目の大みそかに戦えるのは感謝の気持ち。大事な1戦だと思っている。大みそかが大事だと思って懸けてきた。この1戦に勝ちたい。良いパフォーマンスで必ず勝って良い試合みせたいと思います」と強い決意を示した。

28日に都内で公開練習したペレス陣営から「正面から打ち合いは好きではない。彼の得意な左を対策し。打ち合おうと思う」と言えば、担当のホセ・ルイス・カバジェロ・トレーナーも「年齢が34歳であること、バックステップで距離を取ることも弱点だ」と指摘してきた。しかし井岡は「対戦相手が陣営が自分のことを研究するのは当たり前。それ(指摘)が真意なのかも分からない。気にするつもりはない。準備してきたことを遂行するだけ。(相手の)言ったことも聞いて思うことはないです」と一蹴してみせた。

さらに自らの“進化”を強調し「自分自身も毎試合、現状維持ではなく、自分とチームを向き合って成長を求めてやってきている。前回よりも集中した姿をみせたいと思っている」と静かに闘志を燃やしていた。米ラスベガスから来日合流したキューバ人トレーナー、イスマエル・サラス氏は「私は井岡選手と何年も一緒に行動し、毎年毎年、強さは証明されている。13年間、王者であり、階級が違う、団体も違う王者であり続けている。私達は私達のやり方でやっている」と太鼓判を押していた。【藤中栄二】