「サラリーマンボクサー」として知られるIBF世界フェザー級1位阿部麗也(30=KG大和)が世界初挑戦に向け、米国で記者会見に臨んだ。
3月2日(日本時間3日)に米ニューヨーク州ベローナで同級王者ルイス・アルベルト・ロペス(30=メキシコ)に挑戦する。2月29日(日本時間3月1日)、同地でロペスらとともに会見に出席。ジャージー姿で、サングラスを着用して登壇した阿部は「ロペスは強い王者だが、自分がフェザー級でNO・1であることを証明する日になると思う」と意気込んだ。
昨年4月、元世界王者キコ・マルチネス(スペイン)とのIBF世界同級挑戦者決定戦に判定勝ちし、次期挑戦権を手にした。約11カ月ぶりのリングが初の海外マッチ、待望の世界初挑戦となる。24日に渡米し、関係者を通じて確保した現地のトレーニングジムで最終調整してきた。阿部は「初の米国で移動も長かったが、順調に調整できている。日本で試合する時以上に今、調子がいい」と手応えを示した。
2年前の22年ボクシング年間表彰で努力・敢闘賞に輝いた後の気持ちを問われ「今、日本のボクシングはレベルが上がっているので、そこで評価されたことはうれしく思っている。プレッシャーはどんどん強くなるが、強くなるためには必要なこと。自分にはそのプレッシャーは必要だったと思う」と冷静な口調で話した。
阿部は大手自動車部品・建築機械部品メーカー、プレス工業の藤沢工場に勤務しながらプロボクサーとして世界挑戦までこぎつけた。会社では作業着姿で8時から17時まで主にトラック部品を作る。ジムワークは午後8時から約2時間程度。KG大和ジム入門時はフィットネス会員だった。約10年間、就業後に練習するスタイルで世界初挑戦までたどり着いた。
役員を含めた会社関係者が現地まで応援に駆けつけ、日本でも同僚ら有志たちも集まって映像を見ながら応援する計画だ。家族も一緒に渡米し、現地で応援してもらっている。阿部は「今回は自分だけではなく、日本でたくさんの人が応援している。勝利し、勝利を日本に持ち帰ることが最大の恩返しだと思っている。ロペスをぶっ倒して勝つ」と気合を入れ直していた。
◆阿部麗也(あべ・れいや)1993年(平5)3月25日、福島・邪麻郡生まれ。中学まではバスケットボール、陸上砲丸投げを経験し、会津工高からボクシングを開始。アマでは国体8強で、戦績は7勝(1KO)8敗。プレス工業就職を契機に神奈川県に転居し、同僚に誘われて一般会員としてKG大和ジムに入門。13年6月にプロデビューし4回判定勝ち。14年には全日本フェザー級新人王を獲得。22年5月、日本、WBOアジアパシフィック同級王座を獲得。家族は夫人と2男。身長172センチの左ボクサーファイター。

