成長した姿を見せられなかった。元「SPEED」今井絵理子参院議員(40)の長男、今井礼夢(らいむ、19)が、初めて後楽園ホールのメイン試合に登場するも、かつての先輩タッグに完敗し、リングに沈んだ。
試合後は悔しさから、パートナーの秦野友貴から声をかけられても立ち上がれず、リング上で顔を覆い号泣した。
GLEATの井土徹也、飯塚優組と団体の威信をかけた対抗戦のメインを任された。元ヒートアップ所属の2人。入門時から育ててもらった先輩に力の差を見せつけられた。ゴング前に井土に食ってかかり、気合を全面に出したが、開始から防戦一方。礼夢より後にデビューした秦野を引っ張ることもできなかった。
このまま敗れるわけにはいかない。会場は「礼夢」コールに包まれる中、立ち上がり、井土を投げ飛ばすなど見せ場を作った。初めてのプランチャーで会場を沸かせるシーンも見られたが、最後は2人の連続攻撃に屈し、3カウント。完敗の内容に「とにかく体を鍛える事が大事だと思った。たくさん技を身に付けないと」と肩を落とした。
先天性難聴という障がいを抱えながらも、中学時代に道場入り。レスラー兼代表でもあるTAMURA☆GENE☆の厳しい指導のもと、20年12月にプロレビューを果たした。21年9月には、30戦以上も負けが続く中、苦しみながらもようやくプロ初勝利をつかんだ。
そんな礼夢も19歳。母が元アイドルの今井議員であることで注目されるが、中学時代から1人でヒートアップの道場に通い、身の回りのこともサポートを受けることはない。今ではSNSで来場を呼びかけるなど、中心選手としての自覚も芽生えてきた。
TAMURAを中心に立ち上げたヒートアップは、昨年10周年を迎えた。この日は「若者の才能開花」をコンセプトに中学生の佐藤大地が第1試合に登場。実力者のTAMURA相手に善戦し、子どもたちに勇気を与えた。そしてデビューから3年3カ月の礼夢は、ついに聖地のメインのリングに立った。「次チャンスがあるなら必ず勝ちたい」。レスラー4年目を迎え、体も一回り大きくなった。「次は絶対に井土を倒す」。勝利の先には悲願のベルトも見据える。10月には20歳を迎える。涙の敗戦を糧に、リベンジへと向かう。【松熊洋介】

