今年6月に初代タイガーマスク・佐山サトルが率いるストロングスタイルプロレス(SSPW)のレジェンド王座を戴冠した“平成のテロリスト”村上和成(50)が、次なる標的に船木誠勝(55)を選んだ。
16日までに取材に応じた村上は、次回9月26日のSSPW後楽園大会で開催される予定のレジェンド王座初防衛戦の相手に船木を指名。「本当に個人的な感情の中での試合なんで。船木さんが受けてくれるのか、くれないのか。それは分からないですけど、受けてくれなければ僕のやり方で受けざるを得ない状況にもっていけばいい。向こうに乗り込むのか、その辺で襲っちゃうのか。何とでもなるので。それも面白いと思います」と不敵に笑った。
村上は6月のSSPW後楽園大会で当時レジェンド王者だった間下隼人(37)に挑戦。トレードマークとなったスーツ&オープンフィンガーグローブ姿で、顔面パンチや場外乱闘などラフファイトを展開。間下の顔を血だらけにし、最後も非情な顔面キックで3カウントを奪った。もともとベルトにこだわりのなかった男が、ついに「人生初の王座戴冠」を果たし、防衛相手を選ぶ権利を得た。
船木とは2006年に、当時所属していた「ビッグマウス・ラウド」で対戦が計画されたが立ち消えとなっていた。その後、タッグマッチ等では当たったことがあるが「ほとんど触れていない」という。村上は船木について「本当に喜怒哀楽が顔に出ない。何を考えているのか分からない怖さがある。それと内に秘めた闘志というか、いろんな刀を持っている。それを見たいという興味本位なところがある。下手したら眠っている感情が表に出るかもしれない。そこが楽しみだし、出せるものは出させたい」という。
船木は15歳でプロレスデビューを果たし、その後、「ハイブリッドレスリング」パンクラスを設立。エースとして活躍し、現在の日本総合格闘技の礎を築いた、いわば格闘エリートだ。一方、総合格闘技のリングでも郷野聡寛、モーリス・スミス、佐竹雅昭、ヴァリッジ・イズマイウら強豪と戦ってきた村上だが、富山・八尾中での相撲部時代、そして高岡第一、拓大と続けた柔道部では徹底したスパルタ教育で鍛えられてきた。中学時代に全国大会のために東京の相撲部屋を使わせてもらった際には、大相撲の力士たちから「いつもあんな練習しているの?」とびっくりされ、拓大での寮生活では部屋の中で先輩より上座に行ってはいけないという理不尽なルールや、ちょっとしたことでボコボコに殴られる厳しい上下関係の中で過ごした。
そんな対照的なルーツをもつ2人がぶつかることで起こす化学反応に、村上自身が期待している。「僕は真っ向勝負で僕の持ってるものをぶつけるしかないです。そこでどんな絵が描けるのか。そこでどんな音が鳴って、みんなに響いていくのか。それが良い音なのか、悪い音なのか。どんなものになるかは分からないし、僕も楽しみ。お客さんもどんなものになるか分からない試合を楽しんでもらえるんじゃないかなと思います」。村上は1人でも多くのファンが来場し、自分のファイトを見てくれることに期待している。

