プロボクシング4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(32=大橋)が4日(日本時間5日)、米ラスベガスのT-モバイルアリーナでWBA世界同級1位ラモン・カルデナス(29=米国)との防衛戦に臨む。3度目のラスベガス決戦に向け、すべてと統括する所属ジムの大橋秀行会長(60)のもと「チーム井上」からガッチリとサポートを受けている。

戦術面を含め、井上が全幅の信頼を置く父真吾トレーナーは欠かせない。小学1年から指導を受け、常に鋭い指摘で細かく課題を見つけ出し、指導している。今回の渡米前には強い腰痛に見舞われた。もともとフライト移動が苦手でもあり、一時は帯同できるか心配されたが、V字回復で先月23日の渡米に間に合わせた。そしてミットを担当する元ボクサーの太田光亮トレーナーは練習開始前のバンテージ巻きをはじめ、井上の対戦相手の動きや癖を研究。2人のミット打ちで相手攻略の糸口になるようなコンビネーションを完成させる。

フィジカル面に関しては元世界3階級制覇王者八重樫東トレーナーが相談しながらハードメニューを消化。大橋会長は「今回の八重樫トレーナーと話し合って良い調整ができていた。過去一の仕上がりじゃないかな」と太鼓判を押すほどだ。スピード、反射神経を養うシグナルトレーニングは12年ロンドン五輪ウエルター級代表だった鈴木康弘トレーナーの号令で行われる。32歳の井上のスピードが変わらず保たれているのは鈴木トレーナーの存在が大きい。

そして長くマッサーとして井上の肉体をほぐす山岸大介トレーナーは20年10月、米ラスベガスで開催されたジェーソン・モロニー(オーストラリア)戦で海外初帯同。異国で体を仕上げるためにはなくてはならない存在として今回も支えている。そして井上の希望で、今回は専属シェフも初帯同した。井上がよく足を運ぶ横浜市内の焼き肉店のオーナーシェフで、栄養士と相談しながら減量食や、減量を終えて肉体を回復させるメニューを提供した。

井上は「(12月に計画される)サウジアラジアで試合する時の予行演習というか、そういう意味でも来てもらった。食材とか食料とかも(米国とは)違ってくるだろうから、参考にはならないけれど。手順とかも1回はやっていった方がいいかなと思った。来てもらったのは良かった」と手応えを示した。

他にも所属ジムからはバンテージ担当&カットマン担当して佐久間史朗トレーナーや試合展開でジャッジ採点を中立的立場でチェックできる元東洋太平洋フェザー級王者松本好二トレーナー、元日本ランカーの北野良トレーナーが現地ジムワークなどをサポート。大橋会長を含め、ここで10人がいる。

さらに井上のそばで軽めのスパーリング相手などを務めた前WBA世界バンタム級王者の弟拓真に加え、元日本、元WBOアジア・パシフィック・スーパーライト級王者のいとこ浩樹、現在は東日本ライト級新人王挑戦中で井上の幼なじみの元Jリーガー山口聖矢の3人が井上をリラックスさせる役目を担っており、この3人を含めれば、井上は計13人によって支えられている。

関係者は「井上の場合、通常からさまざまな裏方のサポートを含めて常に10人以上が動いている。通常のアスリートでは、あまり考えられないのではないか」と説明。今回もヘアスタイルリングの担当者も帯同している。「モンスター」が万全の体制を整え、ボクシングの聖地ラスベガスで3度目の世界戦に臨むことになる。

井上尚弥、5・5防衛戦 カルデナスと米ラスベガスで激突/ライブ速報