3戦連続世界挑戦に臨むプロボクシング元WBC世界フライ級王者で現WBA世界バンタム級3位の比嘉大吾(29=志成)がパワーアップを実感した。同級正規王者アントニオ・バルガス(28=米国)への挑戦(30日、横浜BUNTAI)を翌日に控えた29日、横浜市内で行われた計量を1発でクリア。「(減量は)最後がきつかったので(体が)大きくなっている。パワーがあると思う」と手応えを感じていた。

28日の会見で「負けたらそのまま引退会見をします」と退路を断ってリングに上がることを表明した。この日も「4回目はないです。(引退会見を)日をあらためてやらずにすむので記者さんたちも楽だと思う」と、決意は変わっていなかった。

計量後の王者と顔を突き合わせるフェースオフには、シューズを履いたバルガスに対してはだしのまま臨んだ。「大きいと思ったら、オレはクツを履いてなかった。早く終わりたかったから。見つめ合う時間が長くて恥ずかしかった」と言って笑わせた。

昨年9月にWBO世界同級王者の武居由樹(大橋)に僅差判定負けを喫し、今年2月にはWBA世界同級王者堤聖也(角海老宝石)戦に挑んで引き分けた。今回の王者バルガスは24年12月に暫定王座決定戦で勝利し、堤が左目手術で休養王者になったことで正規王者に昇格した。比嘉が勝てば団体内統一戦で堤と再び拳を交える可能性が高い。

「(友人でもある)堤とは終わったら対戦する可能性があるので、1カ月ちょっと前にこれが最後ということでご飯に一緒に行った」という。その堤がゲスト解説を務めることを聞くと「解説は分かりやすくていいんじゃないかな」と言って笑った。

勝てば王座陥落した18年4月以来7年3カ月という国内最長ブランクでの世界王座返り咲き&2階級制覇になる。「明日は相手も打ち合ってくるので気をつけながら倒せたらいい」。決戦前日の気持ちを聞かれて「世界チャンピオンになりたいですね。さすがに」と本心を素直に口にした。【首藤正徳】