アジアU22ボクシング選手権(1~11日、タイ・バンコク)の男子70キロ級で銅メダルを獲得した開志学園OBの川村萌斗(東農大2年)がこのほど凱旋(がいせん)し、母校を訪れた。高校時代は全国5冠を獲得した注目株。成長ぶりを示しながら、気持ちを新たに今年11月の全日本選手権初制覇と28年ロサンゼルス五輪出場をターゲットに定めた。
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銅メダルを胸に母校の開志学園を訪れた川村を待っていたのは羨望(せんぼう)のまなざしだった。教職員からは握手や記念撮影、一緒に練習した後輩からはアドバイスを求められた。「ありがたいです」。高校時代、ウエルター級で5つの全国タイトルを獲得した強打のサウスポーは、卒業後も進化を続けて゛レジェンド゛になっていた。
U22アジア選手権では中国、台湾の選手に判定勝ちしてベスト4に進出。準決勝は優勝したウズベキスタンの選手に判定負けしたものの、「1回はポイントを取れたかなと思った」。左ストレート、ボディーブローと得意のパンチが効果的だった。アジアの中、重量級は世界のトップ。ウズベキスタン、カザフスタンが独占状態だ。その中での手応えは自信に直結した。
「ロサンゼルス五輪を目指す」。これまで公言を避けてきた目標を明確にした。東農大では昨年からレギュラーとして関東大学リーグ戦に出場。昨年、初出場の全日本選手権で3位に入った。そして国際大会での初メダル。「自分に足りないのは経験。強い選手は頭に入っているリストからタイプを割り出して、試合中に対処できる」。その域に到達するためには国内トップに立ち、場数を踏み続けることが必要と実感。「今年は取りたい」と、全日本選手権優勝は必須案件になった。
96年アトランタ五輪ライトウエルター級代表の開志学園の仁多見史隆監督(50)は「右のリードの使い方がうまい。日本一を狙えるレベルにいる」と愛弟子を絶賛する。川村も「これからも意識を高く持つ」。上を向いてステップを上り続ける。【斎藤慎一郎】
◆川村萌斗(かわむら・もえと)2005年(平17)6月5日生まれ、村上市出身。ボクシングは5歳から村上ボクシングジムで始める。村上東中ではバスケットボール部に所属しながらボクシングに取り組む。中3のときに全日本UJ県大会で優勝。開志学園に進み、高校では22年全国選抜、国スポ、23年の全国選抜、インターハイ、国スポの通算5度優勝。3年時にはアジアユース選手権に出場しベスト8。東農大に進み、昨年の全日本選手権ライトミドル級で3位。178センチ。タイプは左のボクサーファイター。
○…川村はアジア3位を開志学園の保科賢一郎校長(63)に報告した。握手を交わして、教職員や在校生の応援に感謝を述べた。メダルを見て「すごいですね」と話した保科校長は「先生方も喜んでいる。川村君は人間的にも素晴らしい。今度は金メダルを獲得してほしいです。五輪を目指して頑張ってください」と激励した。

