5つの白星を並べても、消化不良のボヤキも止まりません!? 西前頭10枚目の栃煌山(30=春日野)が平幕の全勝対決で、同7枚目の千代翔馬(25=九重)をはたき込みで破り、平幕では宝富士(30=伊勢ケ浜)とともに無傷の5連勝とした。

 立ち合いで相手を突きにいったが、千代翔馬の上体が低すぎたため、肩の上を空振るような形になり、もぐられた。足も取られそうなほどの低さで出られたため、引きながら左に回り込んだ栃煌山。目標を失った千代翔馬をはたきこんで、白星を手に入れた。

 5連勝は、この日のように、しっかり当たれず、流れの中で引いたり、いなしながらの星が続いた。そんなこともあり不満そうな言葉が続いていたが、この日もそれは同じ。「(立ち合いが)かみ合わなかった?」の問いに「そうっすね。集中が足りない証拠。立ち遅れても前に攻めなくてはいけないのに」と振り返った。さらに「当たりも中途半端。もっと集中しないと。稽古場では前に出ているから(場所で)変な癖をつけないようにしないと」と、不戦勝を含まなければ09年初場所以来、約8年ぶりの初日から5連勝にも、喜びは封印していた。