７場所連続休場中の大相撲の横綱稀勢の里（３２＝田子ノ浦）が４日、名古屋市の九重部屋へ、３日連続となる出稽古を行った。西前頭２枚目の千代の国に８勝３敗。最後は６連勝で締めたが、最初の一番は、はたき込み、その２番後には上手投げで転がされ「あー、クソッ」と悔しがった。それでも立ち合いからの激しい攻防に、充実した稽古だったかと問われ「うん」と納得顔。だが先に他の関取衆と申し合いを重ね、３日前に３８度５分の高熱にうかされた千代の国の疲労を考えれば、合格点は遠かった。

　２日の横綱白鵬との稽古は２勝８敗ながら「目覚めた感じ」と充実感を得た。３日も白鵬にぶつかり稽古。名古屋場所（８日初日、ドルフィンズアリーナ）出場の機運も高まった。だがこの日の稽古を見た解説者の舞の海氏は「最初の一番が今の本人の相撲勘。完全には戻ってない。もう少し時間があればいけそうな気がする。早まってほしくない」と、休場を勧めた。