一人横綱の稀勢の里(32=田子ノ浦)が、横綱としては26年ぶりとなる初日から3連敗を喫した。得意の左四つを狙った差し手は、西前頭筆頭北勝富士のおっつけでことごとく封じられた。突き、押しの相手ペースのまま、つかまえきれず、最後は相手の左のど輪から突き落とされた。

横綱の初日からの3連敗は、92年初場所の旭富士以来で、旭富士は3連敗後に引退している。3連敗から4日目の土俵に立った横綱は、30年前の88年秋場所の大乃国(8勝7敗)までさかのぼる。稀勢の里自身、初日からの3連敗は、小結だった09年初場所以来、9年ぶりとなった。

稀勢の里は、支度部屋では報道陣の質問に無言を貫いた。その後、報道陣と距離を取って着替える前には、座ったまま、がっくり肩を落としてうなだれる場面が続き、支度部屋は静まり返っていた。