日本相撲協会は28日、大関豪栄道(33=境川)の現役引退、年寄「武隈」襲名を承認したと発表した。

かど番だった初場所で負け越して関脇陥落が決定。千秋楽翌日の27日までに、現役引退の意向を固めたことを協会に伝えていた。引退会見は29日に行う。大関のまま引退するのは11年名古屋場所の魁皇以来。春場所(3月8日初日、大阪・エディオンアリーナ)で大関は貴景勝だけとなり、1大関は1982年初場所の琴風以来38年ぶりとなる。

年始に豪栄道と会ったという埼玉栄高相撲部の山田道紀監督は「負け越して落ちたら辞めるつもりと聞いていた」と明かした。昨年九州場所で負傷した左足首の靱帯(じんたい)は切れていて、一時は歩くのも困難だったという。これまでケガに苦しみながらも、大関在位33場所は歴代10位。初めて大関となった教え子に対して「立派だと思う。ものすごい記録。治してもう1回挑戦するのもあったけど、引き際がすごいと思う」と思いやった。

今後は境川部屋付きの武隈親方として、後進の指導にあたる。2月3日に地元の大阪・寝屋川市の成田山大阪別院で行われる節分祭に、予定通りに参加する。