大相撲の元関脇安美錦の安治川親方(41)が、出身地の青森・深浦町から特別功労褒賞を贈られた。安治川親方は31日、「本当にうれしく思っております。入門した時から皆さんが町で応援してくれた。十両にあがってからもずっと。そのおかげで今があります」と喜びを口にした。

30日に深浦町の町民文化ホールで授賞式が予定されていたが、新型コロナウイルスの影響を考慮して中止。褒賞状と記念品が送られてきたという。今回は、青森県相撲連盟会長を務めていた父の杉野森清克さんが「功労褒賞」を受賞するなど、親子そろっての栄誉となった。

青森県西部、日本海に面した深浦町の魅力について安治川親方は「夕日がものすごくきれい。海のおいしいものがあり、世界遺産の白神山地も近い。実家から歩いて5分くらいのところに『日本一の大イチョウ』がある」とPRした。

現在は、伊勢ケ浜部屋の部屋付き親方として、稽古場で後輩たちを指導している。日本相撲協会は5月の夏場所を中止としたが、7月の名古屋場所は東京・両国国技館での無観客開催を目指している。安治川親方は「幕下の錦富士は(関取まで)あと一息まできている。翠富士も十両に上がってまだこれから。鍛えてきたことが、次の場所で出せればいい。新しい芽がどんどん出てきてほしい」と期待した。【佐々木一郎】