新型コロナウイルスに感染して大相撲初場所を全休した横綱白鵬(35=宮城野)が24日、東京・両国国技館内の相撲教習所で行われた合同稽古に参加し、平幕の阿武咲を指名した三番稽古で計30番相撲を取って20勝10敗だった。

「離れたときの感覚」をテーマに、馬力のある押し相撲の若手を指名。呼び込んで押し込まれる場面もあり、思わず苦笑いを浮かべる場面もあったが、右四つで組み止める展開が目立った。内容を振り返り「押させるというか、そういう稽古ができた。私の相撲勘もまだ鈍っている部分もあるし、出るところで出なかったり、圧力をかけるところで圧力かけられなかったり、そういう私の失敗というところで(阿武咲が)うまく反応したというのが素晴らしいと思う。まあそこで苦笑いだね。まあ自分に対してだけどね」と笑った。

春場所(3月14日初日、東京・両国国技館)に向けた合同稽古はこの日が最終日で、24日から参加した白鵬は2日間で計60番相撲を取るなど精力的に汗を流した。初場所前に新型コロナに感染した影響で、体力面の低下も懸念された中で「稽古できるとは思わなかった」と調整遅れの不安があったことを吐露。「(合同稽古で)雰囲気、環境を変えて雰囲気を味わったところで、やっぱり体がこう自然と温まってるうちに、数番やろう! となった。来て良かった」と充実感をにじませた。