日本相撲協会は26日、夏場所(5月11日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議を行い、新十両昇進が発表された東幕下筆頭の宮城改め宮乃風(26=中村)が、大阪市内で会見した。

昨年11月の九州場所は、自己最高位の西幕下2枚目で臨み、3勝3敗で迎えた七番相撲で負け越し。1月の初場所は東幕下4枚目で4勝3敗と勝ち越したが昇進を見送られ、自己最高位を更新する東幕下筆頭だった今月の春場所では、七番相撲で勝ち越しを決め、吉報が届けられた。「素直にうれしい。今場所は『三度目の正直』じゃないけど、より気持ちが高まっていた」と、笑顔で喜びを表現した。

日体大では団体戦のレギュラーではなかった。それでも、大学の先輩でもある師匠となる中村親方(元関脇嘉風)に、2年時に「相撲を教えてください」と、願い出るなど、向上心の高さが強み。会見に同席した中村親方は「本当によくやった。そのひと言」と、手放しで褒めた。171センチ、120キロと体格に恵まれているわけではないだけに、師匠は「今後、体の小さな力士のパイオニアになってほしい」と期待した。

宮乃風のしこ名は、入門当時の尾車部屋の師匠だった、元大関琴風から1文字もらい、本名でもある改名前のしこ名の宮城から1文字取るなどして、自分で決めたという。元琴風の先代尾車親方、中村親方から言われた「ゼニの取れる力士になれ」という言葉を胸に「気迫ある相撲を取りたい」と、力強く語った。

出身の沖縄県出身としては、春場所で敢闘賞を受賞するなど、千秋楽まで幕内優勝の可能性があった美ノ海、同じ中村部屋の十両で、来場所の新入幕が濃厚な嘉陽に次いで、現役で3人目となる。「沖縄も少しずつ、相撲が盛り上がっている。自分ができたので、小さい子もあきらめず、こういう舞台で相撲が取れるということを伝えられたら」と、故郷の小、中学生らの励みになるような存在を目指している。【高田文太】