新型コロナウイルスの感染拡大が止まらないアメリカでは、経済活動の再開を急ぎすぎたテキサスやフロリダ州など南部やカリフォルニア州で感染者が急増。ソーシャルディスタンスとマスク着用は感染拡大を抑える上で有効的だと専門家も指摘しており、多くの州で公共の場でのマスク着用が義務化され始めています。一方でマスク着用は自由の侵害だとして拒む人も多く、反マスク運動も激化しています。そんな中、SNSではハリウッドセレブたちがファンに「マスクを着用しよう!」と訴えるキャンペーンが活発になっています。

レディー・ガガ(16年11月1日撮影)
レディー・ガガ(16年11月1日撮影)

●レディー・ガガ

5月末にリリースした6枚目となる新アルバム「クロマティカ」にちなんだ特注のマスク姿の写真と共に「自分らしく、でもマスクはしてね」とメッセージを添えて投稿。チェーンや大きなスタッズがついた黒地に「クロマティカ」とピンクで書かれたインパクト大のマスク姿のレディー・ガガは、「あなた自身、コミュニティー、そして地球に優しくなることを信じている」とコメントし、ファンにマスク着用を呼び掛けています。

●トリー・バーチ

ファッションデザイナーのトリ-・バーチは、新型コロナウイルスの感染者数が恐ろしいスピードで増加する中、状況を改善するために私たち誰もができることは「公共の場に出る時は常にいまいましいマスクをつけること(#WearADamnMask)」と投稿。科学的なデータに基づくもので、自分を守り、そして他の人を守るために一人ひとりがマスクを着用しない限りパンデミックに打ち勝つことはできないと訴え、「#WearADamnMask」と名付けたキャンペーンを開始。

●ジェニファー・アニストン

#WearADamnMaskのハッシュタグをつけて黒いマスク姿の自撮り写真を投稿したジェニファー・アニストンは、「マスクは不便で不快だと思うけど、お店が閉まったり、仕事がなくなったり、医療従事者が完全に消耗しきったりするよりずっとマシだと思わない?私たちが十分に感染予防をしていないから、このウイルスによって多くの人の命が奪われている」とコメントし、マスクの重要性を力説。また、マスク着用が一部の人たちによって政治問題として扱われていることに対しても、「人の命の問題」であると主張し、政治問題の議論にすべきではないと訴えています。

●リース・ウィザースプーン

リース・ウィザースプーンは、大ヒット映画「キューティ・ブロンド」シリーズで自らが演じたエル・ウッズがハーバード大学の法科大学院でピンクのマスクを着用する合成写真をツイッターに投稿。さらにインスタグラムでも#WearADamnMaskのハッシュタグをつけて「マスク着用は政治問題ではないわよ。他の人の健康と安全を守る意味がある」とのコメントと共に赤いチャックのマスク姿の写真を公開しています。

●トム・ハンクス

新作映画の撮影のために訪れていたオーストラリアで3月に妻で女優のリタ・ウィルソンと共に新型コロナに感染して回復したトム・ハンクスは、新作映画のプロモーションのために出席した記者会見で「私たちが明日を迎えるためにできることは、マスク着用、手洗い、ソーシャルディスタンスを守ることの3つだけ」と語り、感染予防を怠らないよう呼びかけました。さらにマスク着用を拒否する人たちに対して、「バカなヤツになるな。この基本ができない人々は恥を知れ」と発言。

アーノルド・シュワルツェネッガー(2019年11月5日撮影)
アーノルド・シュワルツェネッガー(2019年11月5日撮影)

●アーノルド・シュワルツェネッガー

正しい手洗いの方法や外出を控えてステイホームするよう呼びかける動画などを度々投稿してきた元カリフォルニア州知事のアーノルド・シュワルツェネッガーは、マスク着用を政治問題として語る人は「本当に頭が悪い」とコメントし、感染予防のためにみんなが着用するべきだと訴えています。先月営業を再開したジムを訪れた際にワークアウト中のマスク着用が徹底されていないことを理由に立ち去ったと伝えられるシュワルツェネッガーは、公共の場でのマスク着用の義務化を発表したカリフォルニア州のニューサム知事を支持。「これは100%正しい。ウイルスに打ち勝つための要となるでしょう。みんながマスクをすればウイルス拡散を緩やかにして安全を再び確保できる」とのコメントと共にニューサム知事のツイートをシェアしています。

【千歳香奈子】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「ハリウッド直送便」)