日本映画製作者連盟(映連)は24日夜「『映画館』再開の要望について」と題した声明文を発表し、政府に対し、緊急事態宣言下で休業を要請されている東京都、大阪府などの映画館について、感染症対策に万全を期すことを前提に、6月1日からの営業再開を認めて欲しいと要求した。また各地方自治体には、感染状況に応じて「映画館」の利用にやむを得ず制限をかける場合には、政府の基本的対処方針に沿った扱いをし、「映画館」を不平等に取り扱うことのないよう要求した。12日以降、劇場や演芸場は人数上限5000人かつ収容率50%、午後9時までの条件で休業要請が解かれたのに対し、映画館は休業要請を続けている、東京都を念頭に置いた要求とみられる。
映連は声明文の中で、11日に全国興行生活衛生同業組合連合会(全興連)と東京都興行生活衛生同業組合(都興組)が「映画を愛する皆様へ」と題した声明文を引き合いに、映画館でクラスターが発生していないと改めて強調した。
「全国興行生活衛生同業組合連合会が5月11日付で『映画を愛する皆様へ』として発表した声明文の通り、東京都が国の方針と異なる施設区分を適用し『映画館』に休業要請を継続した根拠につき、合理的な説明を求めてまいりましたが、これまでのところ納得いくような説明をいただいておりません。また、『映画館』におけるクラスター発生のエビデンスはなく、『人流の抑制』という観点からも、他の集客施設やイベント等と比較して特段その効果が異なるとは考えられず、業界関係者のみならず一般の方からも、『なぜ映画館だけが』と、今回の措置に対する平等性への疑問が生じているところです」
休業要請に対する協力金には感謝しつつも、支援が十分ではないと訴えた。
「なお、今回の休業要請に関し、国及び自治体から規模に応じた『協力金』を拡充してご支給いただけること、また、映画配給会社に対しても一定のご配慮をいただけることにつきましては、誠にありがたく深く感謝を申し上げます。しかしながら、当業界に限ったことではないと思われますが、本来得られたであろう収入と比べれば、これらは比較にならないほど少ない金額にしかなりません。また、映画業界の中でも『製作』の現場に対しては十分な支援が有るとは言えず、今後も関係各所にご理解を求めるべくお願いしていく所存です」
その上で、政府と地方自治体に要求した。
「1年以上にわたる新型コロナウイルス感染拡大は、映画業界全体に深いダメージを与えており、何よりも一刻も早い『映画館』の営業再開による事業活動の正常化こそが求められているところであります。以上のような厳しい業界の現状を広く関係各位にご理解いただくとともに、現下の感染状況に鑑み緊急事態宣言のさらなる期間延長の可能性が報道されていることから、映画産業に携わる全関係者を代表して、私ども(一社)日本映画製作者連盟として、以下の通り、強い危機感を持って要望する次第です」
<1>映画館はクラスターが発生していないことも踏まえ、感染症対策に万全を期すことを前提に、6月1日からの営業再開について認めていただきたい。
<2>感染状況に応じて、「映画館」の利用にやむを得ず制限をかける場合には、政府の基本的対処方針に沿った扱いをし、「映画館」を不平等に取り扱うことのないように各自治体にお願い致します。
声明は会長の島谷能成東宝社長、常務理事の迫本淳一松竹社長、理事の手塚治東映社長と井上伸一郎KADOKAWA代表取締役の連名で出された。




