ただいま自由民主党総裁選挙戦真っただ中。
5人の候補たちが連日、侃侃諤諤(かんかんがくがく)と論戦を繰り広げ-と、言いたいところだが現状はさにあらず。
所信表明、自民党討論会、日本記者クラブでの公開討論会。
つぶさにながめてきたが、議論はヒートアップするどころかむしろトーンダウンしているのではなかろうか。
対立候補の発言に「その通りです」「私も賛成です」「同感です」であるならば、手を挙げずに一本化すれば良かったのでは、と感じたのは私だけではないはずだ。
与党での議席が足りず、今後野党と政策協定しなければ国会運営はままならない。
このような状況にあって優先すべきなのが党内融和であることは間違いない。また、選挙といっても党内でのこと。
外交や安全保障などの大枠が一致するのは当たり前、物価高にあえぐ国民生活に可及的速やかに対処しなければならないのも当然。
かといって危機的崖っぷちに立っている党の総裁を決める選挙に見受けられるのが、和やかな同調では解党的出直しなど望むべくもない。
野党が首相候補を一本化できなければ、比較第1党の自民党総裁が次の日本の総理大臣になる。
我々が聞きたいのは次の総裁が目指すこの国の形。
見たいのは理想実現のため発揮する説得力、調整力、突破力、リーダーシップ。
国民の意見が二分するような問題が山積しているが、安全運転を心がけすぎて自分の意見を封印してしまうのでは物事は進まない。
見ざる言わざる聞かざるを決め込んでいられる余裕はもはやないはずだ。
残り1週間を切ったが、候補者たちのナマの声、信条と信念をぶつけ合う真剣勝負をぜひとも見せてもらいたい。
先日、34年ぶりに東京で開催された世界陸上。
フィナーレに登場した男子400メートルリレーの日本チームはメダルの期待もかかっていたが6位に沈んでしまった。
アンカーの鵜沢飛羽の「やっぱりシンプルな速度、足の速さが必要」との言葉は核心をついている。
日本チームのお家芸は精密なバトンパス。でもそれ以上に求められるのが走る力。これがなければ世界には通用しない。
総裁候補の皆さん。鵜沢選手を見習ってホームストレッチは激走でお願いします。


