政界地獄耳

【政界地獄耳】「無策」の立民筆頭にリベラル系野党が苦闘

★自公与党が順調に勝ち星を増やし、参政党など新興勢力が台頭する中、リベラル系野党、立憲民主党、共産党、社民党が苦しい戦いを強いられた。社民は党首・福島瑞穂が当選したものの党存続の危機は続く。18日間、あれだけ全国走り回らないと当選しないのかと思うほどの精力的な活動だった。新興政党がネットを駆使してサクッと当選するさまを見ると複雑だ。共産党は改選議席割れした。立憲民主党に至っては党のビジョン、政策、いずれもはっきりせず候補者が混乱した。それを有権者も察知した。執行部の力量のなさは先の国会運営でも露呈していた。提案型という中途半端な役割は野党第1党には不要だったのではないか。

★党代表・泉健太、幹事長・西村智奈美に知名度はなく、応援弁士の役割には程遠かった。岸田政治を「無策」と断じたが「無策」は立憲民主党の方だった。開票番組で泉は「まだ自民党から乗り換えて、立民に政権を任せるには至らないとの判断をいただいた」と人ごとのような発言をしていたが、代表辞任は否定している。「民主党以来、内紛が大好きな立憲もこれからもめるだろう。泉は敗戦の理由を安倍ショックにするだろうが、いくつかの激戦区では競り負けた取りこぼしも含めて責任は執行部にあるだろう」(政界関係者)。

★禍根を残すのは神奈川選挙区での終盤残り5日というところで県連幹部がツイッターで「今日から水野候補に集中して支援してまいります。神奈川選挙区は水野もとこでお願いします」とした。事実、泉は、終日神奈川で水野の応援に専念した。水野の応援に入っていた西村、党代表代行・逢坂誠二は「選挙だからいろいろある。戦術がある」と逃げ回り、同じく神奈川入りした政調会長・小川淳也に至っては「聞いていない」と逃げ回った。思えば新進党の崩壊も神奈川県議団の分裂から始まった。(K)※敬称略

政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

おすすめ情報PR

社会ニュースランキング