★首相・高市早苗は選択的夫婦別姓問題を「安倍元首相の遺言」と位置づけ、夫婦同姓が前提になる旧姓の通称使用の法制化に向けた調整が進んでいたが、12日、政府は5年ごとに見直す第6次男女共同参画基本計画の策定に向けた男女共同参画会議を開いたが、住民票に旧姓を記載する制度を新法に明記し、通称として使用できるようにするいわゆる高市私案が入った「旧姓の通称使用に関し法的効力を与える制度を創設する」という原案はまとまらず、議長を務めた官房長官・木原稔に一任、先送りして通常国会での法制化を目指す。予定ではこの会議でまとめて首相に答申、法制化をもくろんでいた。これは自民・維新の連立合意のひとつ。また両党の合意は計画通りにいかなかった。「この法律ができると選択的夫婦別姓議論は終結してしまう」(労働問題の専門議員)。
★同会議に出席していた連合会長・芳野友子は「今回、何の説明もなく、その一文が入りましたので、連合としてはやはり認められないというスタンスの中で反対を表明した」と猛反発。「旧姓使用を法的根拠にすること自体が連合としては反対。あくまでも選択的夫婦別氏制度導入を求めている」。真っ向から対立する2人だが、意外な2人の思想的共通点がある。
★芳野と言えば連合内からも自民党と近すぎると反発があるが、1969年と言えば東大安田講堂攻防戦、東名高速開通と革新系の力が増し、高度成長も戦後の復興のピークを迎えていた時期。同年に御殿場に設立された民社党・同盟系(現在の国民民主党系のルーツ、連合の右派労組)の教育機関・富士政治大学校の講師を招いて芳野は若き労働組合の闘士として薫陶を受けた。また高市が通った松下政経塾は79年にパナソニック創業者・松下幸之助が私財を投じて茅ケ崎に開塾した。高市は5期生だが同塾のカリキュラムは富士政治大学校のものが導入・参考にされている。「共産アレルギーの2人の共通項はそこにあるが、同大学校の幹部に統一教会関係者がいたことも関係するのかどうか。芳野が最後まで踏ん張るかどうかだ」(労組関係者)。(K)※敬称略
【政界地獄耳】石破茂が超党派の「地位協定の議員連盟」理屈こねくり回して台無しにする心配も
【政界地獄耳】「新型軍国主義」批判に反論も、首相と同じで通用しない小泉の理屈
【政界地獄耳】結果が欲しい政権の焦りが生み出した強引さ
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

