8日から東海地方を襲った記録的大雨で9日、静岡県で土砂崩れに巻き込まれた作業員1人が死亡したほか、愛知県では40人以上が避難中に転倒するなどして軽傷を負ったことが明らかになった。鉄道の運休や道路の冠水被害が相次いだ名古屋市では交通がまひ。動けなくなった被災車両は約200台と判明した。多くの学校が休校となり、浸水に遭った施設は片付けに追われた。
名古屋市では8日夕、線状降水帯が発生。観測史上最大の1時間に104・5ミリの雨が降った。市は同日、最大約117万人を対象に「緊急安全確保」を出し、全域を対象に災害救助法の適用を決定した。
9日、最大約3500人が避難所に身を寄せ、午前4時時点で被災車両が約200台に及ぶと発表。市立の全小中学校と高校、特別支援学校、幼稚園を臨時休校、休園とした。市内の負傷者は午後1時時点で41人。避難中に転倒するなどしていずれも軽傷という。
静岡県川根本町の林道では8日午前、土砂崩れが発生。雨の中、斜面を整備していた作業員が巻き込まれ、9日死亡が確認された。また、三重県桑名市の60代男性は、雨の様子を見に外に出た際に転倒し骨折の疑い。
道路が冠水した名古屋市千種区では、被災車両がバス停の前をふさぎ、バスが停車できなくなっていた。近くの80代女性は「8月の千葉の豪雨はひとごとだと思っていた。まさか名古屋で起きるなんて」と立ち尽くした。
浸水被害に見舞われた同市中区の繁華街にあるオフィスビルでは、勤務する従業員らがモップを使って排水作業に当たった。50代男性は「浸水を止めようと止水板を置いたが間に合わなかった」と片付けに汗を流した。
愛知県春日井市の女性(23)は帰宅できなかったため、友人と共に名古屋駅近くのカラオケ店で一夜を過ごした。「今日はこのまま仕事です」と眠たそうな目をこすり出勤していった。(共同)

