安倍晋三首相は17日の衆院外務委員会で、学校法人「森友学園」(大阪府豊中市)の籠池泰典理事長が、昭恵夫人を通じて首相から100万円の寄付を受けたと主張していることに関し、自身も夫人個人も寄付の事実はないとした上で、夫人について「寄付することもあり得ると思った」との認識を示した。

 「昭恵は(学園が開設予定だった小学校の)名誉校長をしていたので」と述べた上で、首相は「そう思ったから(夫人に)聞いたが、寄付はしていなかった」と強調。夫人について「(別の団体などに)さまざまな寄付をする時も、領収書を集める方だが、今回は領収書もなかった。寄付をしたという事実はない」と述べ、籠池氏の主張を切り捨てた。

 一連の発言は、日本維新の会の足立康史議員が「総理も夫人も寄付していないというが、していても、問題はないのではないか」と質問したのに対し答えた。

 公職選挙法は、政治家個人の寄付行為について、自身の選挙区をのぞいて、原則禁じていない。