・自己犠牲的優しさはダメ

 カリフォルニア大学の心理学者テモショックが、「がん性格」C症候群と言い出した。

 「タイプC」は、人には優しいが自己犠牲的。怒りや悲しみを表現すると人に嫌われると思い、いつも自分の中にため込んでしまう。そんな人はがんになりやすいという。

 「タイプA」は、せっかちで競争心が強く、できるだけ短い時間で、できるだけ多くのことを成し遂げたいと思っている。人に対しても攻撃的になりやすい。このタイプの人は、心臓病になりやすいという。事業に成功するような人たちに多い性格。これを性格と言わず、行動パターンと考えれば、誰でも自分を変えることができる。

・行動スタイルを変えれば、心臓病もがんもなりにくくなる

 「タイプA」と「タイプC」の間には、「タイプB」がある。周りの声を聞きながら、自分の意見も上手に主張するバランスを持っている。「タイプC」の人は、我慢し過ぎないで、感情を素直に表現したほうがいい。言いたいことは言った方がいいのだ。「タイプA」の人は、人生のスピードを少し緩めて、1日の中に数分でもゆったりとした時間を持つことで改善する。

・気質は変わらないけど性格は変えられる

 ぼくは「タイプA」だったが、「タイプA」に近い「タイプB」へ自分の行動パターンを変えていった。生まれつきの「気質」は変えられないけど、環境などによって作られる「性格」は変えることができる。

 「タイプA」の人も「タイプC」の人も、少し「タイプB」寄りに行動パターンを変えれば、変えにくいと思っていた性格も変わっていく。それを続けていけば、人生が変わってくるのだ。健康で幸せに生きるのは、そんなに難しいことではない。技術があるのです。

 連載、読んでくださってありがとうございました。(おわり)

 ◆鎌田實(かまた・みのる)1948年(昭23)6月28日生まれ、東京都出身。東京医科歯科大医学部卒。長野・諏訪中央病院院長で「健康づくり運動」を実践。脳卒中死亡率の高かった長野県の長寿日本一に貢献。04年からイラク支援を始め、小児病院へ薬を届けたり北部の難民キャンプ診察も続けてきた。文化放送「日曜日はがんばらない」(毎週日曜午前10時)出演。