橋下徹前大阪市長(48)にツイッターで罵倒されたとして、日本維新の会へ離党届を提出した丸山穂高衆院議員(33=大阪19区)について、日本維新代表の松井一郎大阪府知事(53)は31日、府庁で囲み取材に応じ、丸山議員の離党は「理屈が分かりません」「理由になっていない」などと語った。

 松井代表によると、丸山議員は前日30日に、馬場伸幸幹事長へ離党届を提出。馬場幹事長が慰留したものの、翻意はならず。丸山議員は、橋下氏について「私人になった今も、橋下さんに逆らえない」と主張し、離党を伝えたという。

 丸山議員は24日にツイッターへ、衆院選の結果を受けた代表戦の開催などを求め「若造に言われんでも代表は言うだけの人ちゃうし、ちゃんとやりまっせですね、失礼をば」と投稿。この言葉づかいに、橋下氏が激怒し「言葉づかいから学べ、ボケ」などと連日、ツイッター上で批判した。

 橋下氏は、28日に更新したツイッターに「丸山の政党交付金や政治資金の流れを追うべき。金で公認を得ている。こんな日本維新の会は消滅すべき」と書き込み、これについては、後に「金で公認を得ているという表現は僕の言い過ぎでした」と謝罪をするなど、波紋が広がっていった。

 橋下氏はその後、取材に「一定のリスペクトを持った上で、代表戦を求めたらいいし、執行部を突き上げればいい」と言い、松井代表も「問題になってるのは言葉づかいだけやから」などと話していた。

 今回の問題が発生後、丸山議員は、維新の会合に出席しているが、松井代表らによると、ツイッター以外に「会での発言はなかった」としていた。それが、ここに来て、急な離党届の提出にいたり、松井代表は「離党するのなら、党内で物を言えばいいんじゃないですか。橋下(前)代表にツイッターで批判されたからって、その理屈が分からない」とした。

 また、丸山議員の離党に、代表を退き、政界引退した橋下氏の存在感も影響しているのではないかと問われると、松井代表は「彼がそう思っているだけでしょ。橋下さんが維新の意思決定に関わることはありません」ときっぱり。

 今回の衆院選で、維新は小選挙区で勝利したのは、丸山議員の大阪19区を含めて3選挙区のみで、これについて、松井代表は「小選挙区で(丸山議員が)通ったのは、自分1人の力じゃない。そういうことも理解できない。もう少し、大人になればいいんじゃないですか」とも求めていた。