将棋の第49期新人王戦、藤井聡太七段(16)対八代弥(わたる)六段(24)戦が28日、関西将棋会館で行われた。

 若手棋戦の新人王戦の参加条件は六段以下、26歳以下など。藤井は出場が決まった時点では条件を満たしていた。中学2年の秋にプロ棋士になってわずか1年7カ月で、五段、六段、七段と異例のスピードで3段階の昇段を実現したため、今期がラストの新人王戦となる。勝てばベスト8に進出する。藤井の通算成績は83勝15敗。

 午前10時、お互いに深々と一礼し、対局を始めた。先手の八代は7六歩、藤井はいつものようにお茶を一口飲んでから歩を進めた。両者は本局が初手合いとなる。

 若手棋戦は加古川青流戦、上州YAMADAチャレンジ杯などがあるが、参加条件には段位や年齢の制限がある。藤井は驚異的なスピード出世のため、わずか2年余りで若手棋戦の参加条件から飛び出してしまった。今期の新人王戦がラストの若手棋戦となる。

 持ち時間は各3時間、夕方には決着する見込み。