自民党総裁選に立候補している石破茂元幹事長(61)が11日、大阪・なんばの高島屋前で街頭演説した。一騎打ちとなった安倍晋三首相(総裁)はロシアを訪問中のため、1人だけで街頭に立った。首相不在に「本当は安倍さんと私と2人ともここに立ち、国民のみなさんに、市民のみなさんに…。自民党総裁選は日本の総理大臣を選ぶ選挙です。この日本をどうするのか、広く国民のみなさんに聞いてもらうのが総裁選のはず」と訴えた。

この日、石破氏は神戸市、大阪市などで演説。12日には富山県、13日には福岡、長崎両県を訪問する。安倍首相の帰国は13日で、論戦再開は14日となる見込み。1人だけの地方遊説に「なぜか街頭演説がほとんどなく、大阪では安倍さんと並んで立つ機会は1度もない。こんな不可思議な総裁選はあってはならない」と語気を強めた。

自民党の現状に関し「立候補は私と安倍さん2人しかいない。立候補したら許さないぞ、だれかを応援したらひどい目にあわせてやる、いつから自民党はそんな政党になったのか」と憂慮した。

台風21号の影響で関西空港が浸水した自然災害にも言及し、防災省新設構想など持論を訴えた。

街頭演説が終わると、大阪のおばちゃんから「美女4人と写真撮ってや~」と求められると、笑顔で対応した。その後も次々とリクエストがあり、大阪のおばちゃんパワーにタジタジになっていた。