将棋の最年少プロ、藤井聡太七段(17)が4日、東京都渋谷区の将棋会館で指された第91期棋聖戦挑戦者決定戦で永瀬拓矢2冠(27)を破り、最年少タイトル挑戦を決めた。

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藤井七段の素晴らしい着想、大局観に感動させられました。彼の将棋の特徴は、「反発力のすごさ」。永瀬2冠に攻めさせながら、反撃手順を用意していました。2カ月近く対局の間隔が開いても、相手の研究を怠らなかった証拠です。2日の準決勝(佐藤天彦九段戦)、そして今回と、最高の技術を披露して、挑戦権を得たと思います。

初めてのタイトル戦ともなれば、誰しも緊張しそうなもの。私も20歳で名人戦になりましたが、普段の対局と同様、「1手1手しっかり指す」と、平常心で臨みました。

渡辺棋聖との5番勝負は、大熱戦必至でしょう。先輩中学生棋士も、実力を示したいと思っているはず。厳しい日程でしょうが、初代中学生棋士として、好局を期待しております。