激動の1年を振り返る連載「2021年の記憶」をスタートします(随時掲載)。婚約内定から約4年。秋篠宮ご夫妻の長女、眞子さん(30)と小室圭さん(30)は10月26日、ついに結婚しました。批判が続き、さまざまな問題も浮き彫りにした結婚は、質疑応答が取りやめになった会見まで異例ずくめのものとなりました。

小室夫妻が渡米して約1カ月。働きながら弁護士資格取得に再挑戦する圭さんと、支える眞子さんは、ニューヨークでどんな新婚生活を送っているのか-。新型コロナウイルスの再拡大も心配される中、その生活圏を中心に、現地の今をリポートします。

【ヘルズキッチン】

小室夫妻の新居は、マンハッタンのヘルズキッチンというエリアにある賃貸アパートメントと報じられた。セントラルパークの南西側で、クリントンやミッドタウン・ウエストとも呼ばれる地域。スピルバーグ監督がリメークした映画「ウエスト・サイド・ストーリー」が公開されたが(日本は22年2月公開)、少年グループの抗争と悲恋を描いた名作ミュージカルはまさに50年代のこの近隣が舞台といわれる。「地獄の台所」という名称が示す通り、かつては危険な街として知られたが、近年は再開発が進み、比較的安全でリーズナブル、活気あるエリアとして人気が高まっている。

小室夫妻のアパートの一角は、店舗も少なく落ち着いた住宅街という印象だ。アパートは17年に完成した日本の大手不動産会社系の物件で、392室。賃料は月4300ドル(約47万3000円)からという。ロビーは24時間対応。展望デッキからはハドソン川を見渡せる。徒歩圏にはセントラルパーク、カーネギーホールなどの名所が点在。小室さんが留学したフォーダム大学ロースクールも徒歩十数分。小室さんが働く法律事務所はミッドタウンのビジネス街や観光スポットの中心部にあり、通勤時間は徒歩約15分。周囲にはラジオシティー、ロックフェラーセンター、ブロードウェーの劇場街、タイムズスクエアなどもある。

ヘルズキッチンに約30年住む邦人男性は「交通の便がいい。小室夫妻宅のあたりは人通りが少なく、ハドソン川からの風で冬は寒い」などと指摘。小室夫妻には「とにかく歩き回って、食べ歩きも楽しんでほしい。パーティー文化の街。いろいろと顔を出して、ご近所で知人、友人をたくさんつくってください」とアドバイスした。また5年住んでいる米国人女性は「にぎやかで若い人も多く、マンハッタンの他のエリアよりも手頃な価格で、気に入っている。夜は少し危険な感じもあるけど、大体安全だと思う」と説明。眞子さんのことはニュースで知ったといい「いつかは溶け込んでニューヨーカーになりますよ」と話していた。(ニューヨーク=新川輝子通信員)