年末の風物詩「現代用語の基礎知識選 2022ユーキャン新語・流行語大賞」の表彰式が1日、都内で行われ「悪い円安」がトップ10入りした。

22年は物価の上昇が経済をおそった。賃金が上がらない中での物価高により生活が厳しく圧迫。円相場は1ドル145円台まで下がり、98年以来24年ぶりの円安。新型コロナ禍、ロシアによるウクライナ侵攻など、急激な円安を背景に、食料品、日用品、電気、ガスなどあらゆる分野で値上げが相次いだ。

21年9月29日に日本経済新聞の朝刊「『漂う悪い円安』、経済に逆風」の記事を書き、新聞やテレビなどを通じて、この言葉を訴えてきた、日本経済新聞社編集委員小栗太さんが受賞した。小栗さんは「この言葉は日本経済の大きな転換点となった2022年を象徴すると思います。今年は過去最大の貿易赤字になりそうです。また、物価が上がらない国と言われていましたが、空前の値上げラッシュが起こりました。この2つの大きな転換点を言い表す言葉として『悪い円安』がふさわしいんじゃないかなと思っています」と話した。