囲碁の大和ハウス杯第63期十段戦を制した芝野虎丸十段(25)の就位式が2日、東京・台場「グランドニッコー東京台場」で行われた。

今期は井山裕太十段(当時=36)に3連勝。昨年2勝3敗とフルセットの末に失ったタイトルを奪い返し、2年ぶりに復位を果たして通算3期目の獲得を果たした。それまで7大タイトルは一力遼4冠(棋聖・名人・本因坊・天元)と井山3冠(王座・碁聖・十段)で分け合っていたが、一角を崩した。

昨年は十段失冠のほか、通算3期保持していた名人を一力に奪われた。碁聖戦は井山に3連敗、天元戦は一力に1勝3敗、王座戦は井山に1勝3敗と、いずれも挑戦を退けられた。タイトル戦5回連続敗退という不運にも見舞われた。芝野は謝辞で「5回負けて、囲碁に対する気持ちが切れていた」とさえ語った。

今期の挑戦権を争う本戦トーナメント準決勝の山下敬吾九段戦は、何度もあきらめていたという。「挑戦権を得られて運が良かった。井山十段の厳しい着想に対し、3連勝は出来過ぎ」と振り返った。

現在、本因坊戦に挑戦中。5月29日には碁聖戦への挑戦権も獲得している。「十段獲得は自分にとって大きな意味があった。ここをスタートラインとして改めて今後も精進していきます」と述べ、大きな拍手を送られていた。