★今週28日、16時過ぎに熊本県で最大震度7を記録した地震は、死傷者を出し避難を余儀なくされている人が多数。県内では1万人余りが身を寄せている。それでも同日夜、福岡県議会の最大会派・自民党県議団長・松尾統章が北九州で政治資金パーティーを開催、本人は「正直やってよかった」「これだけの被害になるとは想像できなかった」とうそぶいた。
★前首相・石破茂鳴り物入りの政策、防災庁設置法が可決したばかりだが、昨年の大型連休、能登半島地震の復興半ばで当時の防災相・坂井学は強引にイタリアなどの外遊を強行。1980年の地震を機に設置されたイタリアの「市民保護局」の防災・被災者支援システムや「有給ボランティア制度(イタリア方式)」、機能的な段ボール簡易ベッドに強い関心を示したが、防災関係者には常識的なことばかりで、コロナ明けの外遊が目的ではないかと批判された。
熊本県と県内45市町村の公式サイトを10分ごとに巡回し、避難所の開設状況、避難情報、給水や罹災(りさい)証明などの発表を目的別に整理する公益財団法人九州先端科学技術研究所の令和8年熊本地震オープンデータポータルによれば31日午前中現在、開設中の避難所は385。日経電子版によれば避難先となる体育館の冷房設置率は2割にとどまるといい、雑魚寝が常態化。多くは冷房が効く車中泊を選んでいる。民間と行政は10年前の震災の教訓が生かされているが、政治の動きがあまりにも鈍い。
★台湾総統府は熊本県での地震を受けて頼清徳総統らが個人で義援金を寄付し、台湾外交部が義援金専用口座を開設。政府機関や民間企業などから義援金の表明が相次ぎ、日本の新幹線システムを導入する台湾高速鉄路は29日、2000万円を寄付すると発表、各市長、閣僚、国会議員などが寄付を表明している。台湾のコンビニチェーンは救援や復興に向けた義援金の受付を始めた。地震大国はなぜこれほどのんきなのか。ことに政治の鈍さは看過できない。1つは政治家は救援、復興の予算措置が仕事だと思ってはいまいか。国民の生命財産を守るのは政治の仕事だ。(K)※敬称略


