昨年の東京都知事選で落選後、国政復帰を目指して初めて比例代表に立候補した立憲民主党の蓮舫氏(57)が、当選を果たした。
選挙戦では「政治家人生初」という「候補者タスキ」を身につけた。名前も「日本のすべてのみなさま方に応援をいただきたい」と、「れんほう」とひらがな表記にした“ニュー蓮舫”を演出した。
その第一声。争点として、物価高対策と実質的な政権交代を挙げた。「参議院でも(昨年の衆院選と同様に)、与党過半数割れがみなさまの1票で実現することができる。政治は動くし、動かせる。前例踏襲の政治を変えていきたい」と主張した。
小泉進次郎農相が進めるコメ政策にも疑問を呈した。「政府備蓄米はみなさんが納めた税金で買っており、みなさんが納めた税金で倉庫を日本中に借り、冷蔵保存している」とし、「それを今、コメが高いからと、さも安く売るのが自分たちの手柄のように言っているが、そもそもなぜコメの価格は上がったんですか」と述べた。生産調整で事実上の減反政策を進めてきた政府の政策を批判するなど、「蓮舫カラー」全開の選挙戦を展開した。
蓮舫氏はこれまで東京選挙区で4選を重ねたが、昨年の東京都知事選に立候補し3位の票数で落選。直後のインスタライブでは「これで国政に戻ったら渡り鳥みたい」など、国政復帰に否定的な見解を口にしていた。
しかし、昨年の衆院選で石破政権が少数与党となったことで「衆議院で野党が力をいただいて、なんかワクワクしちゃった」と告白。石破政権の迷走が起きた高額療養費の自己負担額引き上げ見直しに怒りを覚えたことも、きっかけの1つになった。
今年の春ごろ、盟友の辻元清美参院議員から「私ほど落ちた経験をした人はいない。そんな私が言うんだから、蓮ちゃん戻ってきたら」と言われたことも「重く受け止めた」とし、本格的な準備に入ったとしていた。
党としても、国会での蓮舫氏の発信力を復活させたい意向があり、早い段階から立候補の期待もあった。だが、都知事選から1年もたっていないことや、蓮舫氏の出馬で比例代表の他候補の当落に影響が出る可能性もあり、最後まで擁立に反発の声も出ていた。最後は、蓮舫氏と近い野田佳彦代表ら執行部が、慎重論を押し切る形で立候補を決めた。
かつての発言との矛盾について、蓮舫氏は取材に「違う道を選択したかもしれないが、もう1歩前に進めるという意味だったとご理解いただきたい」と釈明。街頭でも「渡り鳥になってもいいから、もう1回、蓮舫を国会で使ってほしい」と訴えた。

