女優柏木由紀子(77)が、9日放送の同局系「情報7daysニュースキャスター」(土曜午後10時)に出演。夫で歌手の坂本九さんが犠牲となった1985年(昭60)8月12日の日航機墜落事故を振り返り、現在の心境を語った。

当日の坂本さんは東京でラジオ番組の収録を終えた後、大阪で知人の選挙応援に駆けつける予定だったという。事故発生後は事務所スタッフや親族が自宅に集まり騒然。乗客名簿を伝えるテレビから「オオシマヒサシさん」と坂本さんの本名を聞いたという。

押し寄せる取材陣をかき分けるようにして、乗客乗員の安否確認の場となっていた群馬・藤岡市の体育館に駆けつけた。柏木は「あそこにいる間は、何とか『大丈夫、大丈夫』っていう気持ちを持っていたので。持っていたかったので。連絡を待ちたかったっていうか」と回想した。

事故から4日後に坂本さんのショルダーバッグが見つかり、中には娘の手作りカードや壊れた愛用のウオークマンが収められていたという。遺体発見の決め手となったのは挙式した笠間稲荷で作った思い出のペンダントで「それが、(ペンダント)だと思うんですけど。見つかったということで」と語った。

2人の娘を抱えて遺族となり「この子たちをとにかく守らなきゃ、私が主人の代わりもしなきゃと。それで前を向いて歩いて来れたんじゃないかなっていうのはあります」。ふさぎ込む日々が続いたが、坂本さんの遺作となった楽曲「心の瞳」が合唱曲として広く歌われるようになったことを知り「そこからかしら。パパの話がなんとなくできるようになって。私たちもパパの歌を歌い継いで行きましょうみたいなことで、コンサートを始めたんですね。3人で」と語った。

現在は親子で坂本九さんの楽曲を歌うコンサートを開催。柏木は事故から40年を迎える現在の心境について「突然いなくなったりなんかしたら、いつまでも思いは同じだと思うので。時間が解決するってことはないけど、誰にでも“明日はある”というか、悪いことだけじゃないですよね」と前を向いた。