大阪府知事や大阪市長を務めた弁護士の橋下徹氏は30日、フジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」(日曜午前7時30分)に生出演。「この1週間で気になったニュース」として、高市早苗首相と小泉進次郎防衛相が代表を務める自民党支部が、企業から上限額を超える寄付を受けていたことが明らかになったことを受けて、「政党支部が献金を受けることは、もう禁止にしましょう」と、もの申した。
都道府県の選挙管理委員会が28日、2024年の政治資金収支報告書を公開した際、高市首相が代表を務める「自民党奈良県第二選挙区支部」が昨年8月、東京都内の企業から1000万円の献金を受けた記載があり、一方、小泉氏が代表を務める「自民党神奈川県第11選挙区支部」は昨年12月、大阪府の企業から1000万円の寄付を受けていたことが分かった。政治資金規正法は、企業の規模に応じて1年間に政党に寄付できる額に上限を設けており、いずれの企業とも、年間の上限額は750万円だった。報道を受けて、高市首相、小泉防衛相ともに報告書を訂正した。
橋下氏は、この2つのケースを踏まえて「政治とカネの問題はいろいろあるが、政党支部は諸悪の根源の1つ。これがあるがゆえに、政治資金規正法をかいくぐることができる」と指摘した。「本来、企業・団体献金は個人の政治家は受けることができないが、政党支部は受け取ることができる。また個人献金も150万円までとルールがあるのに、政党支部だと150万円を超えて受けることができる。政党支部は完全に、政治家の個人の財布代わりだ」と批判した。
企業・団体献金の受け手規制をめぐっては、国民民主党と公明党が今月19日、受け取り先を政党本部と都道府県連に限定した内容の法案を国会に共同提出。立憲民主党も政党支部への規制強化を訴え、歩調を合わせている。
橋下氏は「(政党支部での受け取りの)何が問題かと言うと、その政党支部は政治資金規正法を守るチェック体制がない。個々人の政治家が、数人の秘書に(チェックを)やらせているだけなんですが、政治資金規正法はものすごい複雑だから、小泉さん、総理の高市さんですら、あとからルール違反だったということに気付く状態」と、現状の問題について指摘した。
「『知らずに』と言うが、本来は献金がくるたびに(寄付先の)登記簿を全部見て調べないといけないけれど、そんなことスタッフだけでできるわけはない。だから、政党支部はつぶしてしまって、政党本部と都道府県に大きな支部をつくり、ガバナンスの効いた組織で献金のチェックをする。これが国民民主党、立憲民主党、公明党の案。自民は何を反対しているんですか」と、野党が求める受け手規制に慎重な自民党の対応を疑問視した。
さらに「この案は、企業・団体献金までは禁止していない。受け皿をちゃんとした組織で体制を整えましょうということ」と述べ、「もう、自民党、こんなルール違反ばっかりやっているんだったら、政党支部をつぶすことを進めないといけないと思いますよ」とも指摘した。
自公連立政権解消の要因にもなったテーマだけに、橋下氏は、番組ラストで「国民負担を求める改革をやるのなら、まずは政党支部をつぶす。そこからやってください!」と、自民党に呼び掛けた。
自民党は今月25日の党政治制度改革本部で、献金の受け手を政党が指定した政党支部とした上で、政治資金収支報告書のオンライン提出を義務付ける内容の政治資金規正法改正案を提示し、今後議論を進める方針を示している。

